くまおやぢの雑記帳

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エクセルのSUM関数でカンタン合計計算|初心者向けにやさしく解説

01.はじめに

Excelでデータ分析や集計を行う際、SUM関数は必須の関数です。この関数を使いこなせれば、大量のデータも瞬時に合計でき、業務効率が格段に向上します。

この記事では、SUM関数の基本的な使い方から、様々な場面での活用方法、エラーへの対処法、そして他の関数との組み合わせ技まで、初心者にも分かりやすく徹底解説します。

オートSUM機能やSUMIF、SUMIFS、COUNTIF関数との連携など、実践的なテクニックも紹介。この記事を読み終える頃には、あなたはSUM関数のエキスパートになっているはずです。

02.SUM関数の基本

SUM関数は、Excelにおいて最も基本的な関数のひとつであり、指定した数値やセルの合計を計算するために使用されます。

計算式を自分で入力する手間を省き、迅速かつ正確に合計値を求めることができます。

表計算ソフトを使う上で必須とも言えるでしょう。関数の中でも使用頻度が高い関数です。日々の業務や家計簿の作成など、様々な場面で活用できます。

SUM関数の構文

SUM関数の基本的な構文は以下のとおりです。

=SUM(数値1, [数値2], ...)

または

=SUM(セル範囲1, [セル範囲2], ...)

引数 説明
数値1, 数値2,... 合計したい数値を直接入力します。カンマで区切って複数の数値を指定できます。
セル範囲1, セル範囲2,... 合計したい数値が入力されているセル範囲を指定します。こちらもカンマで区切って複数のセル範囲を指定できます。セル範囲の指定方法は、例えばA1からA10までの範囲であれば「A1:A10」と記述します。

引数は最大255個まで指定できます。 数値とセル範囲を混在させて指定することも可能です。

SUM関数の使い方

具体的なSUM関数の使い方を例を挙げて説明します。

数値の直接入力

例えば、10、20、30という3つの数値の合計を求めたい場合は、以下の式を入力します。

=SUM(10, 20, 30)

この式を入力すると、セルには60という合計値が表示されます。

セル範囲の指定

A1セルに10、A2セルに20、A3セルに30という数値が入力されている場合、これらのセルの合計を求めるには、以下の式を入力します。

=SUM(A1:A3)

または

=SUM(A1,A2,A3)

この式を入力すると、セルには60という合計値が表示されます。セル範囲を指定する場合、「:」(コロン)を使うことで連続したセル範囲を、「,」(カンマ)を使うことで離れたセルを指定できます。

空白セルや文字列が入力されているセルは、SUM関数では0として扱われます。 エラー値が含まれている場合は、エラー値が返されます。

例えば、#VALUE!エラーが含まれるセル範囲を指定すると、SUM関数も#VALUE!エラーを返します。

03.SUM関数を使った様々な合計計算

SUM関数は、Excelで最も基本的な関数の1つであり、様々な方法で合計計算を行うことができます。

ここでは、数値、セル、範囲、複数の範囲といった様々なケースでの合計計算方法を具体例と共に解説します。

これらの例を通して、SUM関数の柔軟性と活用の幅広さを理解しましょう。

数値の合計

SUM関数を使って、直接数値を合計することができます。例えば、10、20、30を合計したい場合は、以下のように入力します。

=SUM(10, 20, 30)

この場合、結果は60となります。カンマで区切ることで、複数の数値を指定できます。

セルの合計

特定のセルに入力されている数値を合計することも可能です。例えば、A1セル、B1セル、C1セルに入力されている数値を合計したい場合は、以下のように入力します。

=SUM(A1, B1, C1)

各セルをカンマで区切って指定することで、セルに入力されている値が合計されます。セル参照を用いることで、セル内の値が変更された場合でも、自動的に合計値が更新されるため、非常に便利です。

範囲の合計

連続したセル範囲の合計を計算する場合は、コロン(:)を使って範囲を指定します。例えば、A1セルからA10セルまでの数値を合計したい場合は、以下のように入力します。

=SUM(A1:A10)

この方法を使うと、大量のデータの合計を簡単に計算できます。 また、行だけでなく列の範囲指定も可能です(例:A1:C1)。

複数の範囲の合計

SUM関数は、複数の範囲を同時に指定して合計することも可能です。例えば、A1セルからA10セルまでと、C1セルからC10セルまでの数値を合計したい場合は、以下のように入力します。

=SUM(A1:A10, C1:C10)

カンマで区切ることで、複数の範囲を指定できます。離れた場所にあるデータの合計を計算する際に役立ちます。

計算方法 入力例 説明
数値の合計 =SUM(10, 20, 30) 直接数値を指定して合計を計算
セルの合計 =SUM(A1, B1, C1) 特定のセルを指定して合計を計算
範囲の合計 =SUM(A1:A10) 連続したセル範囲を指定して合計を計算
複数の範囲の合計 =SUM(A1:A10, C1:C10) 複数のセル範囲を指定して合計を計算

上記のように、SUM関数は様々な方法で合計計算を行うことができます。状況に応じて適切な方法を選択することで、効率的にデータの集計を行うことができます。

これらの基本的な使い方をマスターすることで、Excelでのデータ分析がよりスムーズになります。

04.SUM関数とオートSUM機能

SUM関数はExcelで合計を求めるための基本的な関数ですが、より手軽に合計を計算する方法としてオートSUM機能があります。

オートSUM機能は、選択したセル範囲の合計を自動的に計算し、SUM関数を入力してくれる便利な機能です。キーボードのショートカットやリボンから簡単にアクセスできるため、日常的にExcelを使う上で必須の機能と言えるでしょう。

オートSUM機能の使い方

オートSUM機能を使う方法はいくつかあります。代表的な方法を3つ紹介します。

  1. リボンから利用する:「ホーム」タブの「編集」グループにある「オートSUM」ボタンをクリックします。選択したセル範囲の合計が自動的に計算され、SUM関数が該当セルに入力されます。
    データを入力したセル範囲の隣接する空のセルを選択してからオートSUMボタンをクリックすると、Excelが自動的に合計範囲を予測し、SUM関数を挿入してくれます。

  2. キーボードショートカットを利用する:合計を計算したいセルを選択し、Alt + = キーを押すと、Excelが自動的に合計範囲を予測し、SUM関数を挿入します。その後、Enter キーを押すことで合計値が計算されます。

  3. 数式バーから利用する:合計を計算したいセルを選択し、数式バーに「=SUM(」と入力します。その後、合計したいセル範囲をドラッグで選択するか、キーボードで入力し、閉じ括弧「)」を入力してEnter キーを押します。

オートSUM機能のメリット

オートSUM機能には、SUM関数を手動で入力するよりも多くのメリットがあります。

メリット 説明
時間の節約 SUM関数の構文を手入力する必要がなく、数クリックまたはショートカットキーで合計を計算できるため、作業時間を大幅に短縮できます。特に大量のデータを取り扱う場合、その効果は絶大です。
入力ミスの軽減 関数の入力ミスやセル範囲の指定ミスを減らすことができます。手入力によるタイプミスや、セル範囲の選択ミスによる計算エラーのリスクを軽減し、正確な計算結果を得ることができます。
操作の簡便化 Excel初心者でも簡単に合計計算を行うことができます。直感的な操作で合計を計算できるため、Excelの操作に慣れていない人でも容易に利用できます。
作業効率の向上 上記のメリットにより、作業効率が向上します。迅速かつ正確に合計を計算できるため、他の作業に時間を割くことができ、全体の作業効率を向上させることができます。

オートSUM機能は、大量のデータの集計や、頻繁に合計計算を行う必要がある場合に特に役立ちます。例えば、売上データの集計、家計簿の作成、学生の成績管理など、様々な場面で活用できます。

SUM関数と合わせてオートSUM機能を使いこなすことで、Excelでの作業効率を格段に向上させることができるでしょう。

05.SUM関数で発生するエラーと対処法

SUM関数は非常に便利ですが、使い方を誤るとエラーが発生することがあります。エラーの種類を理解し、適切な対処法を学ぶことで、スムーズなデータ分析が可能になります。ここでは、SUM関数でよく発生するエラーと、その対処法について詳しく解説します。

#VALUE!エラー

#VALUE!エラーは、SUM関数の引数に数値以外の値(文字列、日付など)が含まれている場合に発生します。

例えば、セルA1に"りんご"、セルA2に10という値が入力されている状態で、=SUM(A1:A2)とすると、#VALUE!エラーが表示されます。これは、"りんご"という文字列を数値として計算できないことが原因です。

#VALUE!エラーの対処法

#VALUE!エラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. 数値以外の値が含まれているセルを修正する: セル内の文字列を削除するか、数値に変換します。
  2. SUM関数ではなく、SUMIF関数を使用する: SUMIF関数を使用することで、特定の条件を満たす数値のみを合計することができます。
    例えば、数値以外の値を除外して合計したい場合は、ISNUMBER関数と組み合わせて使用します。=SUMIF(A1:A2,ISNUMBER(A1:A2))
  3. エラーを無視して数値のみ合計する: AGGREGATE関数を使用することで、エラー値を無視して数値のみを合計することができます。
    =AGGREGATE(9,6,A1:A2) は、A1:A2の範囲内でエラー値を無視し、合計値を返します。9はSUM、6はエラー値を無視するオプションです。

#REF!エラー

#REF!エラーは、SUM関数が参照しているセルが無効になっている場合に発生します。例えば、SUM関数が参照しているセルが削除されたり、シートが削除されたりした場合に発生します。

#REF!エラーの対処法

#REF!エラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. 削除されたセルまたはシートを復元する:「元に戻す」機能を使用して、削除されたセルまたはシートを復元します。
  2. SUM関数の参照先を修正する: SUM関数の引数を修正し、有効なセルまたは範囲を参照するようにします。
  3. INDIRECT関数を使用する: INDIRECT関数を使用することで、文字列で指定したセル範囲を参照することができます。これにより、セルやシートが移動または削除された場合でも、参照先を動的に変更することができます。
  4. 例えば、"Sheet1!A1:A10"という文字列で指定されたセル範囲を合計したい場合は、=SUM(INDIRECT("Sheet1!A1:A10"))とします。

#NAME?エラー

#NAME?エラーは、SUM関数の名前が正しく入力されていない場合に発生します。例えば、SUM関数を"SM"と誤入力した場合などに発生します。

#NAME?エラーの対処法

#NAME?エラーを解決するには、以下の方法があります。

  1. 関数名を修正する: 関数名が正しく入力されているか確認し、必要に応じて修正します。Excelのオートコンプリート機能を利用すると、関数名を正確に入力することができます。
  2. 定義名を確認する: 定義名を使用している場合は、定義名が正しく定義されているか確認します。定義名が正しく定義されていない場合は、定義名を修正するか、定義名を削除します。
エラーの種類 原因 対処法
#VALUE! 数値以外の値が引数に含まれている 数値以外の値を修正、SUMIF関数を使用、AGGREGATE関数を使用
#REF! 参照しているセルが無効 削除したセル/シートを復元、SUM関数の参照先を修正、INDIRECT関数を使用
#NAME? 関数名が正しくない 関数名を修正、定義名を確認

これらのエラーへの対処法を理解することで、SUM関数をより効果的に活用し、正確なデータ分析を行うことができます。エラーが発生した場合は、慌てずに上記の方法を試してみてください。

06.SUM関数と他の関数との組み合わせ技

SUM関数は単体でも強力な関数ですが、他の関数と組み合わせることで、より複雑な条件下での合計計算が可能になります。ここでは、SUM関数と相性の良い関数をいくつか紹介します。

SUMIF関数と組み合わせる

SUMIF関数は、指定した条件に一致するセルのみの合計を求める関数です。特定の条件を満たすデータのみを合計したい場合に非常に便利です。

例えば、売上データから特定の商品のみの売上合計を求めたい場合、SUMIF関数と組み合わせることで簡単に計算できます。

関数 説明
SUMIF 指定した条件に一致するセルの合計を求める =SUMIF(A1:A10,"りんご",B1:B10)
(A1:A10の範囲で「りんご」という文字列と一致するセルの隣の列B1:B10の値を合計)

SUMIF関数の使用例

商品の種類がA列に、売上金額がB列に記載されているとします。この時、「りんご」の売上合計を求めるには、以下の式を使用します。

=SUMIF(A1:A10,"りんご",B1:B10)

SUMIFS関数と組み合わせる

SUMIFS関数は、複数の条件に一致するセルのみの合計を求める関数です。SUMIF関数が一つの条件しか指定できないのに対し、SUMIFS関数は複数の条件を指定できます。

例えば、売上データから特定の地域、特定の商品の売上合計を求めたい場合、SUMIFS関数を使用します。

関数 説明
SUMIFS 複数の指定した条件に一致するセルの合計を求める =SUMIFS(C1:C10,A1:A10,"りんご",B1:B10,"東京")
(C1:C10の合計を、A1:A10が「りんご」、B1:B10が「東京」という条件で求める)

SUMIFS関数の使用例

商品の種類がA列に、販売地域がB列に、売上金額がC列に記載されているとします。この時、「東京」で販売された「りんご」の売上合計を求めるには、以下の式を使用します。

=SUMIFS(C1:C10,A1:A10,"りんご",B1:B10,"東京")

COUNTIF関数と組み合わせる

COUNTIF関数は、指定した条件に一致するセルの個数を数える関数です。SUM関数と直接組み合わせるわけではありませんが、特定の条件を満たすデータの個数に基づいて合計を計算する場合に役立ちます。

関数 説明
COUNTIF 指定した条件に一致するセルの個数を数える =COUNTIF(A1:A10,"りんご")
(A1:A10の範囲で「りんご」という文字列と一致するセルの個数を数える)

COUNTIF関数とSUM関数の組み合わせ使用例

商品の種類がA列に記載され、各商品が一つにつき100円の売上だとします。A列に「りんご」がいくつあるか数え、その数に100円を掛けて「りんご」の売上合計を求めるには、以下の式を使用します。

=COUNTIF(A1:A10,"りんご")*100

このように、SUM関数と他の関数を組み合わせることで、様々な条件下での合計計算を効率的に行うことができます。それぞれの関数の特性を理解し、適切に使い分けることで、Excelのデータ分析能力を最大限に活用しましょう。

07.Excel SUM関数 実践練習問題

SUM関数を実際に使ってみましょう!以下の練習問題を通して、より理解を深めてください。

問題1:基本的な合計計算

以下の表は、A社の各支店の売上高です。SUM関数を使って、全支店の売上高の合計を求めてください。

支店 売上高(万円)
東京 120
大阪 150
名古屋 80
福岡 100

解答:=SUM(B2:B5) 合計:450万円

問題2:特定のセルの合計

以下の表は、B社の商品別売上高です。商品Aと商品Cの売上高の合計を求めてください。

商品 売上高(万円)
商品A 50
商品B 70
商品C 60
商品D 90

解答:=SUM(B2,B4) 合計:110万円

問題3:複数の範囲の合計

以下の表は、C社の部署別経費です。営業部と開発部の経費の合計を求めてください。

部署 経費(万円)
営業部 30
企画部 20
開発部 40
管理部 10

解答:=SUM(B2,B4) 合計:70万円

問題4:空白セルを含む合計

以下の表は、D社の社員の残業時間です。空白セルがあっても正しく合計を求めてください。

社員 残業時間(時間)
佐藤 10
田中  
鈴木 5
加藤 15

解答:=SUM(B2:B5) 合計:30時間 (空白セルは0として扱われます)

問題5:数値と数値の文字列が混在する合計

以下の表は、E社の商品の在庫数です。数値と数値の文字列が混在していますが、正しく合計を求めてください。

商品 在庫数
商品A 10
商品B "5"
商品C 20

解答:=SUM(B2:B4) 合計:35個 (数値の文字列も数値として扱われます)

これらの練習問題を通して、SUM関数の様々な使い方を理解していただけたでしょうか。SUM関数はExcelの基本的な関数ですが、非常に多くの場面で活用できます。ぜひ、実務でも活用してみてください。

08.まとめ

この記事では、ExcelのSUM関数について、基本的な使い方から応用までを解説しました。SUM関数は、数値やセル、範囲の合計を計算する際に非常に便利な関数です。

オートSUM機能を使えば、より簡単に合計を計算できます。SUMIF関数やSUMIFS関数、COUNTIF関数と組み合わせることで、より複雑な条件での合計計算も可能です。

エラーが発生した場合の対処法も理解しておくと、スムーズに作業を進められます。実践練習問題を通して、学んだ知識を実際に試してみてください。

この記事が、Excelでのデータ分析や集計作業の効率化に役立つことを願っています。