こんにちは、くまおやぢです。
「このPDF、画面では開けるのに印刷できない……」
「印刷ボタンを押しても反応しない……」
こんな経験はありませんか?
私は何度もあります。しかも、急いで資料を用意しているときに限って、こういう問題が起きるんですよね(苦笑)。
PDFが印刷できない原因は、印刷制限だけとは限りません。
プリンターやPDF閲覧ソフトの不具合、ファイルの破損などが原因になっていることもあります。
この記事では、最初に原因を切り分けたうえで、Google Chromeを使って印刷したり、PDFとして保存し直したりする方法を解説します。
先に結論
PDFを開くことができ、印刷画面も表示できる場合は、Chromeから印刷するか、「PDFに保存」で保存し直すことで解決する場合があります。
ただし、PDF自体に「印刷不可」の設定がされている場合や、ファイルを開くパスワードが分からない場合は、この方法では解決できません。
結論|印刷画面が開くPDFならChromeで対処できる場合がある
今回紹介する方法が使える可能性があるのは、次のようなPDFです。
- PDFの内容は画面に表示できる
Ctrl + Pを押すと印刷画面が開く- Chromeの印刷画面でプリンターや「PDFに保存」を選択できる
- 自分で作成したPDF、または印刷・保存する許可を得ているPDF
反対に、次の場合はChromeで保存し直す方法を使えません。
- PDFを開く前にパスワードを求められる
- 印刷機能そのものが禁止されている
- 会社のパソコンで印刷やPDF保存が制限されている
- PDFの作成者から印刷を許可されていない
「PDFが開けるから、必ず印刷できる」というわけではありません。
まずは、どこで処理が止まっているのかを確認しましょう。
PDFが印刷できない原因を最初に確認する
PDFが印刷できないときは、次の表を使って原因を切り分けてください。
| PDFの状態 | 考えられる原因 | 最初に行うこと |
|---|---|---|
| 開く前にパスワードを求められる | 閲覧用パスワード | 作成者にパスワードを確認する |
| PDFは開くが印刷ボタンが使えない | 印刷権限が「不可」 | PDFのセキュリティ設定を確認する |
| 印刷画面は開くが出力されない | プリンターやアプリの不具合 | ほかのファイルを印刷してみる |
| Acrobatだけで印刷できない | Acrobat側の不具合 | ChromeでPDFを開いて試す |
| ほかの文書も印刷できない | 端末やプリンターの不具合 | 接続、電源、印刷待ち一覧を確認する |
| 一部のPDFだけ印刷できない | PDFファイルの不具合 | パソコンへ保存し直して開く |
ここで重要なのは、印刷制限とプリンターの不具合を混同しないことです。
WordやExcelなど、ほかのファイルも印刷できない場合は、PDFの保護設定ではなく、プリンターやパソコン側に原因がある可能性が高くなります。
PDFに印刷制限が設定されているか確認する方法
Adobe Acrobat Readerを使っている場合は、PDFのセキュリティ設定を確認できます。
Windowsで確認する手順
- Acrobat ReaderでPDFを開く
- 左上の「メニュー」をクリックする
- 「文書のプロパティ」を選択する
- 「セキュリティ」タブを開く
- 「文書に関する制限の概要」を確認する
- 「印刷」が許可されているか確認する
Macで確認する手順
- Acrobat ReaderでPDFを開く
- 「ファイル」をクリックする
- 「文書のプロパティ」を選択する
- 「セキュリティ」タブを開く
- 印刷権限を確認する
Adobe Acrobatでは、PDFの印刷権限を「不可」「低解像度」「高解像度」などに設定できます。また、設定を正式に変更するには、作成者が設定した権限パスワードが必要です。
「印刷:許可しない」と表示されている場合は、PDFの作成者へ印刷可能なファイルを依頼するのが基本です。
無理に解除しようとせず、まず作成元へ確認してください。
ChromeでPDFを印刷・保存し直す手順
ここからは、PDFを開くことができ、印刷画面も利用できる場合の手順です。
元のPDFは上書きせず、必ず別名で保存してください。
手順1|PDFをパソコンへ保存する
メールやWebサイト上で直接開いている場合は、まずPDFをパソコンへダウンロードします。
保存場所が分からなくならないよう、デスクトップやダウンロードフォルダーなど、確認しやすい場所へ保存しましょう。
手順2|PDFをGoogle Chromeで開く
- Google Chromeを起動する
- 保存したPDFをマウスでつかむ
- Chromeの画面上へドラッグ&ドロップする
ドラッグ&ドロップが難しい場合は、PDFを右クリックして「プログラムから開く」からGoogle Chromeを選択します。
手順3|印刷画面を開く
PDFがChromeに表示されたら、次のショートカットキーを押します。
- Windows:
Ctrl + P - Mac:
⌘ + P
Google Chrome公式ヘルプでも、WindowsとLinuxではCtrl + P、Macでは⌘ + Pで印刷画面を開く手順が案内されています。
手順4|紙に印刷する場合はプリンターを選ぶ
紙に印刷したいだけなら、「送信先」から使用するプリンターを選択します。
次の項目も確認してください。
- 印刷するページ
- 部数
- カラーまたは白黒
- 用紙サイズ
- 縦向きまたは横向き
- 余白
- 拡大・縮小
設定を確認したら「印刷」をクリックします。
最初は全ページを印刷せず、1ページだけテスト印刷するのがおすすめです。
手順5|必要に応じて「PDFに保存」を選ぶ
自分が作成したPDFや、保存し直す許可を得ているPDFであれば、Chromeの印刷画面から新しいPDFを作成できる場合があります。
- 「送信先」をクリックする
- 「PDFに保存」を選択する
- 「保存」をクリックする
- 元のファイルとは別の名前を付ける
- 保存先を選択する
ファイル名は、次のように元データと区別できる名前がおすすめです。
資料名_印刷用.pdf
Adobeも、自分が所有するPDFで権限パスワードを忘れた場合に、印刷可能なPDFをAdobe PDFとして出力し、新しいコピーを作成する方法を案内しています。Chromeにも「PDFに保存」機能があります。したがって、印刷操作が許可されているPDFでは、同様の方法で解決する可能性があります。ただし、PDFの設定によっては保存できないため、必ず成功する方法ではありません。
手順6|保存したPDFを確認する
新しく保存したPDFを開き、次の項目を確認します。
- すべてのページが入っているか
- 文字や画像が欠けていないか
- ページの向きが正しいか
- 印刷画面が開くか
- 1ページだけ正常に印刷できるか
元の記事では「テキストを選択できれば成功」としていましたが、印刷が目的の場合は、実際に1ページをテスト印刷して確認する方が確実です。
Chromeでも印刷できないケース
Chromeを使っても、すべてのPDFを印刷・保存できるわけではありません。
PDFを開くパスワードが分からない
PDFを開く前にパスワード入力画面が表示される場合は、正しいパスワードが必要です。
Chromeへドラッグ&ドロップしても解除できません。
送信者や作成者へパスワードを確認してください。
印刷機能そのものが禁止されている
PDFのセキュリティ設定で印刷が禁止されている場合は、印刷画面が開かなかったり、印刷ボタンが使えなかったりします。
この場合は、PDFの作成者に次のどちらかを依頼します。
- 印刷可能なPDFを送ってもらう
- 権限パスワードを使って設定を変更してもらう
「PDFに保存」が表示されない
Chromeの印刷画面で送信先をクリックし、「もっと見る」が表示されている場合は、その中も確認してください。
会社のパソコンでは、管理者の設定によってPDF保存が無効になっている場合もあります。その場合は社内のシステム担当者へ確認します。
白紙や文字化けした状態で印刷される
PDFの内容やフォント、画像処理などが原因で、画面では見えていても正しく印刷されないことがあります。
Acrobat Readerを使用している場合は、次の方法も試してください。
- 印刷画面を開く
- 「詳細設定」をクリックする
- 「画像として印刷」を選択する
- 「OK」をクリックする
- 印刷する
Adobeも、問題のあるPDFを印刷するときの対処として「画像として印刷」を案内しています。
電子署名や入力フォームがある
保存し直したPDFは、元のPDFと同じ機能を維持できるとは限りません。
電子署名、入力フォーム、リンク、しおりなどが必要な書類では、元ファイルを残したまま作業してください。
提出用の正式書類では、保存し直したPDFをそのまま使用せず、作成元へ確認しましょう。
印刷制限ではなくプリンター側に原因がある場合
PDF以外の文書も印刷できない場合は、次の順番で確認します。
- プリンターの電源を確認する
- USBケーブルやネットワーク接続を確認する
- 印刷待ちデータを確認する
- ほかのWord・Excelファイルを印刷する
- PDFをネットワーク上ではなくパソコン本体へ保存する
- プリンターを再起動する
- パソコンを再起動する
- Acrobat Readerを更新する
- プリンタードライバーを確認する
Adobeは、接続確認、別のプリンターでのテスト、PDFの再保存、Acrobatの更新などを印刷トラブルの対処として案内しています。国税庁の案内でも、ほかの形式のファイルを印刷する、PDFを端末へ保存する、プリンターや端末を再起動するといった切り分けが紹介されています。
プリンター側の問題なのに、PDFの制限解除だけを何度試しても解決しません。
まず「ほかのファイルが印刷できるか」を確認するのが近道です。
ほかの解除・対処方法との比較
| 方法 | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| Chromeから直接印刷 | Acrobatだけで印刷できない | PDFの設定によっては印刷不可 |
| ChromeでPDFに保存 | 印刷画面が開き、新しいコピーを作れる | レイアウトや機能を必ず確認 |
| Acrobatで正式に設定変更 | 権限パスワードが分かる | パスワードと対応機能が必要 |
| 作成者へ再送を依頼 | 印刷が禁止されている | 最も確実で安全 |
| オンライン解除サービス | 社外秘ではないPDF | 外部アップロードの確認が必要 |
最初に試す順番は、次のとおりです。
- ほかのファイルが印刷できるか確認する
- PDFの印刷権限を確認する
- Chromeから直接印刷する
- 許可されたPDFなら別名で保存し直す
- 解決しなければ作成者へ確認する
オンライン解除サービスを使うときの注意
オンライン上には、PDFのパスワードや制限を解除するサービスがあります。
便利な一方で、PDFを外部のサーバーへアップロードすることになります。
次のようなPDFには使用しない方が安全です。
- 顧客の個人情報が入っている
- 請求書や契約書
- 社外秘資料
- 従業員情報
- 未公開の見積書
- 会社のセキュリティ規程で外部送信が禁止されている
オンラインサービスを使う前に、会社の規程や利用条件を確認してください。
「無料だから使う」ではなく、「そのPDFを外部へ送ってよいか」で判断しましょう。
PDFの印刷制限を解除するときの注意点
最後に、大切なことを正直にお伝えします。
技術的にできることと、実際にしてよいことは別の話です。
- 取引先から受け取ったPDFには、著作権や秘密保持の問題がある場合があります
- 社内資料の制限解除が、セキュリティポリシー違反になる場合があります
- 保存し直したPDFを無断で改変・再配布してはいけません
- 正式な証明書や契約書は、作成元から印刷可能版を受け取る方が安全です
今回の方法は、基本的に次のPDFへ使用してください。
- 自分で作成したPDF
- 自社で管理しているPDF
- 印刷や保存の正式な許可を得ているPDF
迷ったときは、作成者や送信者へ確認するのが一番確実です。
PDFが印刷できないときのよくある質問
ChromeならどんなPDFでも印刷制限を解除できますか?
いいえ。
印刷画面が開かないPDFや、印刷機能そのものが禁止されているPDFでは使えません。
Chromeで対処できるのは、印刷操作が利用できるPDFや、Acrobat側の不具合で印刷できない場合などです。
PDFの印刷ボタンがグレーになっています
Acrobat Readerの「文書のプロパティ」から、印刷権限を確認してください。
「印刷:許可しない」となっている場合は、PDFの作成者へ印刷可能なファイルを依頼します。
パスワードを知らなくてもPDFを開けますか?
開くためのパスワードが設定されている場合は、正しいパスワードが必要です。
Chromeで開いても解除できません。
Chromeでは表示できるのに印刷できません
まず、WordやExcelなどほかのファイルを印刷してみてください。
ほかのファイルも印刷できない場合は、プリンターやパソコン側の問題が考えられます。
PDFに保存したら編集できるようになりますか?
必ず編集できるとは限りません。
新しく保存したPDFは、印刷用のコピーとして考えてください。テキストの選択や編集が必要な場合は、保存後に実際の動作を確認します。
Macでも同じ方法を使えますか?
ChromeでPDFを開き、⌘ + Pを押して印刷画面を表示します。
送信先やプリンターを選択し、印刷またはPDF保存を行ってください。
まとめ
PDFが印刷できないときは、いきなり解除ツールを探すのではなく、原因を順番に確認することが大切です。
- PDFを開けない場合は、閲覧用パスワードを確認する
- 印刷ボタンが使えない場合は、印刷権限を確認する
- 印刷画面が開く場合は、Chromeから直接印刷してみる
- 自分のPDFや許可されたPDFなら、「PDFに保存」も試す
- ほかの文書も印刷できない場合は、プリンター側を確認する
- 印刷が禁止されている場合は、作成者へ印刷可能版を依頼する
- 社内資料や取引先のPDFは、利用許可と社内規程を確認する
明日の業務で「またPDFが印刷できない!」となったときは、まずほかのファイルが印刷できるか確認してみてください。
原因を切り分けるだけでも、遠回りをかなり減らせます。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

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